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最新刊 アインシュタインと
21世紀の物理学
A5判,並製本,249頁,税込価格2,310円
(2005年3月),日本評論社
ASBN 4-535-78430-2
1905年は,アインシュタインが,特殊相対論・光量子説にもとづく光電効果の理論・ブラウン運動の理論という現代物理学の重要な基礎となる3つの理論を発表した奇跡の年であった.そしてアインシュタインの業績の驚くべきことは,素粒子,宇宙から物性物理学までほとんどすべての分野にまたがり,しかも21世紀の物理学を支える理論的な基盤として今も新鮮な課題を提供し続けていることにある.
本書は,こうしたアインシュタインの業績を振り返りつつ,今後の物理学の進むべき道も見通せるような解説を行った.
目次(執筆者、所属)
1章 ブラウン運動と非平衡統計力学 (田崎晴明・学習院大学)
2章 理想気体のボース-アインシュタイン凝縮 (久我隆弘・東京大学)
3章 重力波 --- 21世紀の新しい目 (中村卓史・京都大学)
4章 最大の過ち? --- ダークエネルギー (杉山直・国立天文台)
5章 素粒子の標準模型を越えて (小林誠・高エネルギー加速器研究機構)
6章 光の自然放出と誘導放出,そして光応答の操作と制御 (白田耕蔵・電気通信大学)
7章 EPRパラドックスからベルの不等式へ (清水明・東京大学)
8章 ブラックホールを見る (牧島一夫・東京大学)
9章 超弦理論とブラックホールのパラドックス (夏梅誠・高エネルギー加速器研究機構)
10章 統一理論から超弦理論へ (磯暁・高エネルギー加速器研究機構)
宇宙を見る新しい目
A5判上製本 223頁 税込価格 2,520円
(2004年3月) 日本評論社
ISBN4-535-78402-72001年6月に打ち上げられたWMAP衛星(Wilkinson Microwave Anisotropy Probe)の観測データの詳細な解析結果が2003年2月に発表された。WMAPの主目的は、観測可能な最古の宇宙地図を作成することである。
この観測結果は,宇宙の年齢や組成,初期条件などをこれまでにない精度で解き明かし、『サイエンス』での「2003年科学成果トップ10」の第1位にも選ばれた。 本書は、その観測結果の興奮を伝える初めての本である。WMAPのほかにも、すばる望遠鏡やハッブル望遠鏡に代表される可視光での観測やニュートリノ天文学など、「新しい目」で見渡せるようになった宇宙の果てを余すところなく紹介する。これが現代宇宙論の到達点だ!
目次(執筆者、所属)
- 1章 宇宙マイクロ波背景輻射で見る宇宙(小松英一郎、テキサス大学)
- 2章 X線で見る宇宙(大橋隆哉、東京都立大学)
- 3章 ガンマ線で見る宇宙(谷森 達、京都大学)
- 4章 重力波で見る宇宙(三尾典克、東京大学)
- 5章 最高エネルギー宇宙線(手嶋政廣、マックスプランク研究所)
- 6章 コンピュータシミュレーションから見る宇宙(吉田直紀、国立天文台)
- 7章 超新星で測る宇宙膨張とダークエネルギー(土居 守、東京大学)
- 8章 ニュートリノと素粒子物理(梶田隆章、東京大学)
- 9章 超新星ニュートリノで見る宇宙(佐藤勝彦、東京大学)
- 10章 究極の宇宙論:太陽系外惑星探査(須藤 靖、東京大学)
ボース-アインシュタイン凝縮から高温超伝導へ
A5判 227頁 税込価格 2,415円
(2003年3月) 日本評論社
ISBN4-535-78368-3巨視的量子現象としての超流動・超伝導に関係した諸分野について、基礎から最近の発展、応用の可能性にいたるまでを解説した。理系学部の物理学の基礎科目を履修したくらいの人を対象に書かれており、各章は独立した内容になっているので、関心のあるテーマだけを拾って読むことができる。大学で物理を学んだ人なら、研究の最先端の興奮を感じることができるだろう。また、これからこの分野を勉強してみようと思っている人には、各分野の全貌がわかる格好の入門書となる。いろいろな立場からのレヴューは、関連分野で仕事をしている人にとって有益であろう。
主要目次(執筆者)
- ボース-アインシュタイン凝縮 ― 歴史と基礎(長岡洋介)
- 液体ヘリウムの超流動と巨視的量子効果 ― 超流動の基礎(奥田雄一)
- 超伝導の発見からBCS理論まで ― 超伝導の基礎(上田和夫)
- 内部自由度を持った超流動と超伝導(町田一成)
- 高温超伝導の機構はどこまで解明されたか(青木秀夫)
- 極低温・超高圧下の超伝導体(天谷喜一)
- 球状分子フラーレンの超伝導(岩佐義宏)
- MgB2の超伝導(秋光 純)
- レーザー冷却と量子気体ボース-アインシュタイン凝縮の実現(久我隆弘)
- 光で創るマクロな量子現象(五神 真)
- 自然エネルギーへの道と3つの超伝導地球ネットワーク(北澤宏一)
21世紀、物理はどう変わるか
How Physics Will Progress in The 21st Century ?
A5判/274頁/税込価格4,410円
(2002年11月)裳華房
ISBN4-7853-2822-3本書は、21世紀にはいった今、物理はこれからどう変わるか、物理の世界の最前線で活躍している研究者たちがそれぞれの立場から執筆したものである。物理の役割は基本的法則を探ることであり、複雑なものの性質を探ることである。そして21世紀は、単純系より複雑系、非生物体より生物体、ミクロよりマクロなど新しい見方を求めてみることで、新しい発見が期待できるようにも思える。21世紀における物理の潮流を、本書で感じていただければ幸いである。
主要目次(執筆者)
- 20世紀の物理と21世紀の物理(江沢 洋)
- 超ミクロと超マクロの物理(佐藤勝彦)
- ミクロとマクロの量子論(上田正仁)
- 生命システムの論理(金子邦彦)
- ソフトとハードの物理(西 敏夫)
- 能動的実験と受動的観察(戸塚洋二)
- 少数系と多数系の物理(堀内 昶)
- 宇宙の地上観測と宇宙観測 ―太陽系外の惑星探査と地球外生命探求への展望― (観山正見)
- 秩序の物理と無秩序の物理(宮下精二)
- 量子の世界と古典の世界(古澤 明)
生体とエネルギ−の物理
生命力のみなもとA5判・239頁・税込価格4,410円・裳華房
ISBN 4-7853-2816-9生物のさまざまな現象を物理的な見地から明らかにする、という見方がひとつ。そして、生物におけるエネルギ−の流れは、分子レベルから地球レベルにわたっている、という見方がもう一つ。−この二つの見方をモチ−フとして、この本は構成されている。
今日の生物科学の大きな課題である「生体膜と生体高分子の物理化学的性質」について、および「太陽からの光エネルギ−が生体エネルギ−に変えられていくプロセス」について、生物物理の今日第一線の研究者が10章にわたって豊富な図と写真を交えてくわしく解説する。
主要目次(執筆者)
- 生命の理解のために(美宅成樹)
- 生命のはじまりと脂質2分子膜(八田一郎)
- 生体膜の弾性力学(本田誠、瀧口金吾、宝谷紘一)
- スマ−トゲルと生命のみなもと(田中豊一)
- 生体エネルギ−変換の戦略(垣谷俊昭)
- バクテリオロドプシンの光エネルギ−変換(神取秀樹)
- 地球を変えた生体の電子とプロトン移動(伊藤繁)
- チトクロム酸化酵素のはたらき(吉川信也)
- ATP合成酵素の動力学(安田涼平、木下一彦)
- 地球生命系の発展と安定化(垣谷宏子)
科学英語論文のすべて
第2版
(1999年4月30日発行)丸善出版事業部
A5判 ・税込価格・3,675円
ISBN4-621-04600-4日本人の科学者が書いた英語論文には、立派な研究成果であるにもかかわらず、英語による表現力が乏しいために、その成果が十分評価されない場合が多い。 本書の初版は、そのような日本人科学者の弱点をよく知りつくした国内外の方々が執筆にあたり、たいへん好評を博した。しかし、「タイプライタ−と墨入れペン」が主な手段であった論文作成も15年が経過した「コンピュ−タ−とインタ−ネット」の現在では一部その内容が時代に即さなくなってきた。 そこで、第2版では初版の長所を活かしながら、電子化時代の現在にふさわしい最新の内容を盛り込んだ。 英語論文を書くにあたって是非読んでおきたい一冊であり、辞書的にも使える座右の書である。
「科学英語論文のすべて」正誤表
- 脳・心・コンピュ−タ(1996 3月)丸善(株)出版事業部 税込価格 4,410円
- 脳を情報処理システムとしてみた時の脳科学の現状について詳細に触れられている。
- 表面新物質とエピタクシ−(1992) (株)培風館 税込価格 5,460円
- 1)表面の理論, 2)表面の構造解析, 3)表面のその場観察とエピタクシ−, 4)エピタクシ−による表面新物質の創製, の4つのテ−マに分けてのわかりやすい解説。
- 原子力発電の諸問題(1988) 東海大学出版会 税込価格 2,520円
- 1982年から1986年まで5回開催された日本物理学会による「原子力シンポジウム」とチェルノブイリ原子力発電所事故に関する1987年の特別シンポジウムの記録。
- 量子力学と新技術(1987) (株)培風館 税込価格 4,995円
- 量子力学と新技術の間の関係を双方向から浮かび上がらせ、新技術の光を浴びた”生きた量子力学”を明解に解説している。具体的記述によるユニ−クな参考書。
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