2007年度「自然の不思議 −物理教室」

共催:日本物理学会日本物理教育学会国立科学博物館

(国立科学博物館の行事予定はこちら


 

年間スケジュール(各回の詳しい説明は、下を見てください)

第1回 6月2日(土)松下 貢先生(申込締切:5月12日)

題目:「形のふしぎ −自然を見る新しい目:フラクタル−」

第2回 9月1日(土)江尻 有郷先生(申込締切:8月11日)

題目:「光る半導体素子の話」

第3回 10月7日(日)森 雄兒先生(申込締切:9月16日)

題目:「霧箱で宇宙線を観察しよう」

第4回 11月10日(土) 阿部浩二先生(申込締切:10月20日)

題名「電池を使わないラジオの工作」

第5回 12月8日(土)島村 美裕紀先生(申込締切:11月17日)

題名:「ギターを作ろう」

 

会場:国立科学博物館上野本館-新館

時間:各回とも、午後2時から3時30分まで

参加費:保険料として50

 

申込

1. 参加希望回の講座の題目名称・日時

2. 氏名(ふりがな)

3. 学年(職業)

4. 住所

5. 電話番号

をメイル、または往復ハガキに記入して、各回の申し込み締め切り期日までに下記の宛先までお送りください。(各回ごとに受付。応募者多数の場合抽選。)

宛先:〒169−0073 東京都新宿区百人町3−23−1

国立科学博物館 新宿分館 研究協力室

E-mail:lecture@kahaku.go.jp

пF03-3364-7103(月〜金)пF03-5814-9875(土、日・祝日)

 

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《各回の説明》

 

第1回 6月2日(土)松下貢先生(中央大学)

題目:「形のふしぎ −自然を見る新しい目:フラクタル−」

 雪の結晶がなぜあの美しい六角形になるのだろう? その秘密をさぐろう!

 空に浮かぶ雲、稲妻、植物など、私たちが自然の中で 目にするものの形は、とても複雑で不規則のように見えます。しかし木の枝をよくみてください。中枝と大きな幹(みき)は、大きさは違っても枝の出方がよく似ていますね。そのような性質をフラクタルと言います。

 この物理教室では、自然界に見られるいろいろな形の 写真や鉱物などの実物を見て、フラクタルを見つけます。  次に、メッキや泡の拡がりなどの実験をします。どのように、なぜフラクタルの形が生じるかを、みんなで実験しながら 考えてみます。

 雪の結晶の秘密にせまろう!

 

講師プロフィール: 松下 貢(まつした みつぐ)先生

  中央大学理工学部物理学科教授。理学博士。 富山県生まれ。
東京大学大学院理学系研究科博士課程終了。

     日本電子(株)、東北大学電気通信研究所を経て、中央大学に。

フラクタルを含むパターン一般のでき方に興味がある。
ホームページ:http://www.phys.chuo-u.ac.jp/labs/matusita/

 

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第2回 9月1日(土)江尻有郷先生(琉球大学教育学部元教授)

題目:「光る半導体素子の話」

 

光る半導体  え? 半導体が光るの? 半導体って何?

そうです。正確には半導体素子が光を出すのです。発光ダイオード(LED)がその例です。

半導体の話から始めましょう。 半導体は、電気をよく通す導体(金属など)と、電気を通さない 不導体(絶縁体:ガラス、プラスチックなど)の中間の性質を持つので半導体と呼びます。半導体の性質を使って、いろいろな特性を持つ電気器具(素子)が作られています。今回は、光を出す半導体素子:LEDを使った実験をして、半導体に親しみを感じてもらいます。

 

講師プロフィ−ル 江尻有郷(えじり ありさと)先生 

生まれは東京、太平洋戦争を知っている。

専門は実験物理学、東京大学時代、日本で最初の「放射光利用光科学研究」を進め、永い事これに従事してきた。後年、琉球大学教育学部で小・中・高の先生養成に務め、また明治大学大学院では半導体工学を担当した。

著作物;力学15講(東大出版会)。

    DVD教材「リメデイアル☆フィジックス」(丸善)

    図解雑学「素粒子・クオ−クの話」(ナツメ社)。

 

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第3回 10月7日(日)森 雄兒先生(「物理教育の森」代表)

題目:「霧箱で宇宙線を観察しよう」

 

 わたしたちの周りでは,鉱物標本からでる放射線や宇宙空間からやってくる宇宙線がたくさん通過しています。しかし、私たちは、放射線や宇宙線を直接見ることが出来ません。放射線や宇宙線は、どうしたら見ることが出来るのでしょうか。その様子を観察する道具が、霧箱です。

 霧箱で、放射線や宇宙線を観察してみよう。

 

講師のプロフィール: 森 雄兒(もり ゆうじ)先生

 都立高校物理教師を中途退職し,実験を大切にし,わくわく感や,おもしろさを失わないサイエンスの形をつくること目指す活動をしています。 「陽電子の見える霧箱」,「数式を使わない交流の授業」などで、東レ理科教育賞,物理教育学会賞など受賞。
 現在,サイト「物理教育の森」の代表。
ホームページ:http://phywood.jp/
霧箱実験風景  
 
 

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第4回 11月10日(土) 阿部浩二先生(電気通信大学)

題名「電池を使わないラジオの工作」

 

 ふだん、なにげなく聞いているラジオは、電灯線からの電気や電池を使っています。電池や電気は、ラジオの放送局から送られる弱い電波の信号を大きくすることや、音声に変えるのに使われているのです。しかし、ある工夫をすると、電池や電気を使わなくても、きれいにラジオの音が聞こえて来ます。

 電池を使わないラジオを作ってみよう!

 

講師のプロフィール: 阿部 浩二(あべ こうじ)先生

 愛媛県佐田岬半島の先端で生まれました

 広島大学理学部物性学科卒業

 広島大学博士課程修了 理学博士

 専門:誘電体等固体物性の光散乱分光による研究

 生活に身近な氷(H2O)や水晶(SiO2)は温度や圧力を変えると原子の並び方が変わって、いろいろな性質を示すようになります。高い圧力の下では氷は0℃以上でも融けません。 私の研究はこのような結晶の持つ性質の変化を「何故、どうしてなんだろうと!」レーザーを使った光散乱分光により研究しています。

研究室のホームページ:http://www.pc.uec.ac.jp/sp/abe/lsahp.htm

電気通信大学のホームページ:http://www.uec.ac.jp/index.html

 

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第5回 12月8日(土)島村 美裕紀先生(お茶水女子大学)

題名:「ギターを作ろう」

 

 音ってなんだろう? 楽器はどうして音が出るんだろう?

ドレミの音階ってどうやってできるのかな?

こんな楽器の不思議を、実際にギターを作りながら考えてみましょう。

 

講師プロフィール: 島村美裕紀(しまむら みゆき)先生
東京工業大学理学部物理学科卒業
お茶の水女子大学院博士課程終了

理学博士

専門分野:統計物理学(高分子物理)、教育研究

現在の職種:「ゼネラルサイエンスエデュケーター(教養自然科学教育者)」

非常勤講師として大学で自然科学系の教養科目(物理、物理化学、数学など)を担当するほか都内私立高校で物理の授業を受け持つ。

高校では「もうこれが最後の物理の授業になるかもしれない生徒への自然科学系教 養」、 大学では「理工系の専門科目への下積みとしての自然科学系教養」を提供すべく、厳しく楽しい講義を展開している。

 

「ギターを作ろう」実験風景

 


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