社団法人 日本物理学会2002年度科学セミナ−
「 ボ−ス・アインシュタイン凝縮から高温超伝導へ
 −超流動、超伝導の新しい世界− 」






期  日
2002年7月29日(月)〜30日(火)

会  場
江戸川区総合区民ホ−ル(小ホ−ル) 〈都営地下鉄新宿線 船堀駅前〉





プログラム:

第1日(7月29日)

9:50〜10:00 はじめに上羽牧夫(名大理)
10:00〜11:00 ボ−ス・アインシュタイン凝縮と量子統計力学の誕生の歴史 長岡洋介(関西大工)
11:10〜12:10 液体ヘリウムの超流動と巨視的量子効果−超流動の基礎 奥田雄一(東工大理工)
12:10〜13:30 (昼休み)
13:30〜14:30 超伝導の発見からBCS理論まで−超伝導の基礎 上田和夫(東大物性研)
14:40〜15:40 内部自由度を持った超流動と超伝導 町田一成(岡山大理)
15:50〜16:50 高温超伝導の機構はどこまで解明されたか  青木秀夫(東大理)

第2日(7月30日)

10:00〜10:40 新しいエグゾティック超伝導1(高圧下の超伝導体) 天谷喜一(阪大基礎工)
10:45〜11:25 新しいエグゾティック超伝導2 (フラ−レン) 岩佐義宏(北陸先端科技大)
11:30〜12:10 新しいエグゾティック超伝導3 (MgB2などの新物質) 秋光 純(青学大理工)
12:10〜13:30 (昼休み)
13:30〜14:30 レ−ザ−冷却と量子気体のボ−ス・アインシュタイン凝縮の実現 久我隆弘(東大総合文化)
14:40〜15:40 光で創るマクロな量子現象 五神 真(東大工)
15:50〜16:50 21世紀の技術と超伝導の応用の可能性 北沢宏一(東大新領域創成)
16:50〜17:00 おわりに 佐宗哲郎(埼玉大理)

内容紹介

  1924年夏、インドのダッカに住んでいたボ−スは、光子のプランク分布公式を導く統計について書いた手紙をアインシュタインに送りました。それを高く評価したアインシュタインは、一般の粒子に拡張し、理想気体のボ−ス・アインシュタイン凝縮(BEC)の現象を導きました。それから約70年後、最も基本的な気体中での BEC が実現され、今世紀最初のノ−ベル賞が与えられました。 BEC は極低温で莫大な数の原子がひとつの量子状態に入り込む現象で、1938年に発見されたヘリウムの超流動を引き起こす原因でもあります。1911年、電子も超伝導という劇的な効果を起こすことが見つかり、1957年になって対凝縮が原因であることが明らかにされました。とくに酸化物高温超伝導体の発見以降、工学的応用の可能性が広がり脚光を浴びています。マクロな量子現象としての超流動、超伝導は、量子力学の基礎から日常への応用にいたるまで華々しい発展を遂げ、今もそのフロンティアを拡大しています。
  今回の科学セミナ−では、いま話題の超流動、超伝導を、その基礎から、多様な系への展開、そして最近の発展に至るまで、第一線の研究者によってわかりやすく解説します。科学セミナ−は、学部3年生程度の知識を持った物理学会の会員が主な対象ですが、今年は非会員の中学高校の教員の方々に気軽に参加していただけるよう参加費を会員と同じにしました。
  是非、多くの学生、中学高校の教員の方々等の積極的な参加をお願いします。

聴講料(テキスト1冊込)(消費税込):

大学生(大学院生も含む)以下 3,000円
会員(協賛学協会会員・賛助会員所属の方、中学・高校の教員の方も含む)  5,000円
一般 7,000円

  テキストのみご希望の方には、1部1,500円/送料240円(消費税込)で頒布します。

定  員300名。(先着順とし、定員に達し次第締め切ります。)

申込方法

  本会会誌5月号または6月号にとじ込みの申込書(コピー可)に必要事項をご記入の上、聴講料を添えて下記申込先までお申し込み下さい。
  なお、申込書を入手できない方は、氏名、連絡先住所(テキスト・聴講券送付先)、電話番号、学生・会員・一般の区別等をA4サイズの用紙にご記入の上、聴講料を添えてお申し込み下さい。
  いずれのお申し込みも聴講料を添えない場合は無効となります。聴講料の支払いは現金または郵便小為替に限ります。切手で代用することはできません。申込後の聴講取消は7月5日(金)(下記申込先必着)までとします。

申 込 先

(社)日本物理学会 科学セミナー係
 105-0011 東京都港区芝公園3-5-8 機械振興会館211号室  TEL 03-3434-2671

聴 講 券

申込が完了した方には、聴講券をお送りします。受講の際は必ず聴講券をご持参下さい。

主 催

日本物理学会

協 賛(依頼中を含む)

大学教育学会、応用物理学会、計測自動制御学会、情報処理学会、精密工学会、低温工学協会、電気化学会、電気学会、電子情報通信学会、日本応用磁気学会、日本化学会、日本科学史学会、日本科学技術振興財団、日本機械学会、日本希土類学会、日本金属学会、日本結晶学会、日本結晶成長学会、日本原子力学会、日本高圧力学会、日本航空宇宙学会、日本材料学会、日本数学会、日本生化学会、日本生物物理学会、日本セラミックス協会、日本鉄鋼協会、日本天文学会、電子情報技術産業協会、日本電子顕微鏡学会、日本複合材料学会、日本物理教育学会、日本分光学会、日本放射光学会、レ−ザ−学会

世 話 人

奥田雄一(東工大理工)、佐宗哲郎(埼玉大理)

科学セミナー担当理事

上羽牧夫(名大理)