社団法人 日本物理学会2004年度科学セミナ−
- 期 日:
- 2004年8月5日(木)、6日(金)
- 会 場:
- 牛込箪笥区民ホール
(地下鉄大江戸線「牛込神楽坂」徒歩1分、東西線「神楽坂」徒歩10分)
- 内 容:
- 1905年は天才物理学者アインシュタインが、特殊相対論、光量子説にもとづく光電効果の理論、ブラウン運動の理論という現代物理学の重要な基礎となる3つの理論を発表した奇跡の年でした。来年は2005世界物理年と定めて、物理の面白さを多くの人に伝えるため、各国の物理学会を中心にさまざまな催しが企画されています。
アインシュタインの業績の驚くべきことは、それが物理学の一つの分野だけに集中しているのでなく、素粒子、宇宙から物性物理学までほとんどすべての分野にまたがり、しかも21世紀の物理学を支える理論的な基盤として今も新鮮な課題を提供し続けていることです。アインシュタインがその導入を人生最大の失敗だったと述べた宇宙項が、今宇宙膨張を支配するダ−クエネルギ−としてよみがえりつつあります。
アインシュタインが打ち立てた特殊相対論と一般相対論は現代の素粒子論の柱となっており、統計力学におけるボ−ズ・アインシュタイン凝縮が巨視的な量子現象として実現され、さまざまな応用を切り開いています。
アインシュタインの業績を振り返ることはそのまま21世紀の物理学を展望することにつながります。今年度の科学セミナ−は、2005世界物理年の前夜祭という意味も込めて、アインシュタインをメインテ−マとして、宇宙、素粒子から物性物理学まで広い範囲の物理学の現状と将来を、第一線の研究者によってわかりやすく解説します。なお、本セミナ−は大学初年級程度の基礎知識を仮定していますが、特に参加資格はありません。物理学会会員、中学高校教員、大学生をはじめとした多くの皆様にご聴講していただき、アインシュタインの偉大さと物理学の面白さに触れていただきたいと願っています。
- プログラム:
- [講演は10分間の質疑応答を含んでいます]
- 第1日(2004年8月5日・木)
9:30 − 9:40 「はじめに」日本物理学会会長 挨拶 潮田資勝(北陸先端大) 9:40 − 9:50 「アインシュタインと21世紀の物理学」 大橋隆哉(都立大理) 9:50 −10:55 「ブラウン運動と非平衡統計力学」 田崎晴明(学習院大理) 10:55 −12:00 「理想気体のボ−ズ・アインシュタイン凝縮」 久我隆弘(東大総合文化) 12:10 -13:30 昼食 13:30 −14:35 「重力波−21世紀の新しい目−」 中村卓史(京大理) 14:35 −15:40 「最大の過ち?ダ−クエネルギ−」 杉山 直(国立天文台) 15:50 -16:10 休憩 16:00 −17:05 「素粒子の標準模型を超えて」 小林 誠(高エネルギ−加速器研究機構)
- 第2日(2004年8月6日・金)
9:30 −10:35 「光の自然放出と誘導放出、そして光応答の操作と制御」 白田耕蔵 (電通大) 10:35 −11:40 「EPRパラドックスからベルの不等式へ」 清水 明(東大総合文化) 11:40 −12:50 昼食 12:50 −13:55 「ブラックホ−ルを見る」 牧島一夫(東大理) 13:55 −15:00 「ブラックホ−ルの謎に迫る」 夏梅 誠(高エネルギ−加速器研究機構) 15:00 −15:15 休憩 15:15 −16:20 「統一理論から超弦理論へ」 磯 暁(高エネルギ−加速器研究機構) 16:20 −16:30 「おわりに」 久我隆弘(東大総合文化)
- 聴講料(テキスト代ならびに消費税込み)
会員(協賛学協会会員・賛助会員所属の方も含む) 5,000円 高校・中学教員 5,000円 非会員一般 7,000円 学生(大学院生含む) 3,000円 なお、テキストのみご希望の方には、1冊1,500円(消費税込み)、送料240円で頒布します。
- 定 員:
- 300名先着順とし、定員に達し次第締め切ります。
- 申込方法:
- 本会会誌6月号または7月号(予定)にとじ込みの申込書(コピー可)に必要事項をご記入の上、聴講料を添えて(現金書留封筒か郵便為替を書留郵便封筒で)下記までお申込み下さい。聴講料が添えられていない申込みは無効です。なお、切手で代用することはできません。お申込みの取り消しは7月20日(火)までとします。
なお、申込書を入手できない方は、ここから申込書をダウンロードできます。(PDF 62KB)
- 申込先:
- 〒105−0004
東京都港区新橋5−34−3 栄進開発ビル5F
社団法人 日本物理学会 科学セミナ−係
電話:03−3434−2671
- 聴講券ならびにテキストの発送:
- 聴講申込者には事前に聴講券をお送りします。 受講の際は必ずご持参下さい。また、7月下旬にテキストをお送りいたします。
- 主 催:
- 日本物理学会
- 協賛学協会等(依頼中を含む):
- 大学教育学会、応用物理学会、計測自動制御学会、 情報処理学会、精密工学会、低温工学協会、電気化学会、電気学会、電子情報通信学会、日本応用磁気学会、日本化学会、日本科学史学会、日本機械学会、日本希土類学会、日本金属学会、日本結晶学会、日本結晶成長学会、日本原子力学会、日本高圧力学会、日本航空宇宙学会、日本材料学会、日本数学会、日本生化学会、日本生物物理学会、日本セラミックス協会、日本鉄鋼協会、日本天文学会、電子情報技術産業協会、日本顕微鏡学会、日本複合材料学会、日本物理教育学会、日本分光学会、日本放射光学会、レ−ザ−学会
- 世 話 人:
- 久我隆弘(東大総合文化)、磯 暁(高エネルギ−加速器研究機構)
- 科学セミナー担当理事:
- 大橋隆哉(都立大理)