JPSJ 2016年8月号の注目論文
ローレンツ力による超伝導磁束格子の帯電効果: フレミングの左手則は超伝導電流に通用するか?
超伝導は、電流が電気抵抗なく流れる現象である。その永久電流は、アンペールの法則により磁場の源となり、磁場をまといながら定常的に流れることがわかっている。一方で、「超伝導電流にローレンツ力は働くのか。働くとしたら、どのような効果を引き起こすのか。」といった基本的問題が、未解明のまま残されてきた。これらの疑問に関連した数多くの問題の一端に、理論面で答えたのが本論文で、永久電流が磁場だけでなく電場も誘起することを示す典型例を提供している。
詳しい説明はこちらから
原論文は以下よりご覧いただけます
Hall Effect in the Abrikosov Lattice of Type-II Superconductors
Wataru Kohno, Hikaru Ueki, and Takafumi Kita, J. Phys. Soc. Jpn. 85, 083705 (2016).