JPSJ注目論文

JPSJ 2017年6月号の注目論文

メンブレン型メカニカルセンサーを用いた精密磁気測定

 マイクロカンチレバーを用いた磁気トルク測定は、極低温・強磁場中で容易に高い感度が得られるため、ここ15年ほどの間で物性研究者の間に急速に普及した。磁気トルク測定の重要性は現在も増し続けているが、最近では、これまで使用されてきた市販のピエゾ抵抗型カンチレバーが販売中止により入手困難な状況にある。本論文では新たな磁気トルク測定手法として、市販の人工嗅覚センサーを転用する方法を提案している。カンチレバー同様に量子振動観測等の高精度な測定が可能で、また、取り扱いやすいことから磁気トルク測定による物性研究を加速させると期待される。

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原論文は以下よりご覧いただけます
New Method for Torque Magnetometry Using a Commercially Available Membrane-Type Surface Stress Sensor
Hideyuki Takahashi, Kento Ishimura, Tsubasa Okamoto, Eiji Ohmichi, and Hitoshi Ohta, J. Phys. Soc. Jpn. 86, 063002 (2017).






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