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次世代人材育成・社会連携委員会

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第80期活動報告

次世代人材育成・社会連携活動の推進

物理学の研究・教育を通して、次世代の学術界だけでなく産業界をも担う人材育成の場を提供することは本会の最大の使命の一つであり、次世代人材育成・社会連携委員会では産業界や教育界と共同して、社会との関わりを 一層強めるための活動を行い、協賛企業との緊密な連携強化などを図っている。その具体的取り組みとして、次世代の物理学や産業技術を担う若手の育成に資することを目的に『次世代人材育成プロジェクト』を進めている。そこでは、物理教育委員会や広報委員会、Jr.セッション委員会と協力して、1) Jr.セッション、 2) オンライン物理講話、3) キャリア支援イベント、4)若手・学生会員研究グループの支援、5) 自然の不思議物理教室、6) 物理教育シンポジウム、7) 高校物理の授業に役立つ基本実験講習会などの事業を展開してきており、本年度の活動報告を以下に述べる。

6-1) Jr.セッション

中高校生の自主的な研究の発表会であるJr.セッションは、Jr.セッション委員会が中心になって準備と実施をおこなっている。次世代人材育成・社会連携委員会では、企業等の協賛を得て主に財政的な面からこの事業を支援している。2023年度(2024年3月開催)から、一次審査における審査コメントの応募チームへの返送と、Jr.セッション協賛企業の名前を冠した冠賞の授与を実施している。また、2024年度(2025年3月15日開催)には、現地最終フォローアップ発表会(Jr.セッション に参加した高校のうち希望校と、Jr.セッション委員会委員をはじめ物理学会員が参加し、対面で研究者による高校生研究へのアドバイスを行う機会となる発表会)を導入し、現地最終フォローアップ発表会の後、Jr.セッションの各賞受賞校の発表と表彰式を冠賞提供の4社を迎え行った。

6-2) オンライン物理講話

新型コロナの影響により開催中止となった「科学セミナー」の後継としてオンライン参加型講演会である「オンライン物理講話」が始まった。「オンライン物理講話」は、広い分野から最先端の研究について、他分野の研究者や学生にわかる程度の難易度で1人の講師が1時間半の持ち時間で行うオンライン講演会である。毎回400~500人程度の参加者が全国各地から集まり、多数の質問も出るなど 好評を博しており、は物理学の啓蒙活動として重要度が増してきている。この状況をさらに発展させるため、2024年の学生会友無料制度の創設タイミングにあわせ、それまで二か月に一度であった講話を毎月の開催とし、二度に一度は中高生 や大学学部生の興味を引くようなテーマとし、学生にも分かり易い内容の講話とした。

6-3) キャリア支援イベント

キャリアパス関係事業として2018年までキャリア支援センターが中心となり行ってきた理工系(物理関連分野)人材のためのキャリアフォーラムおよび私立中高向け「理系教員選考会」の後継として、次世代人材育成・社会連携委員会が開催する年会・大会でのキャリアパス展示会を充実させてきた。2024年9月の年次大会では2件のキャリパス展示があった。今後、学生会員・若手会員等の意見を参考に会員のためのキャリア支援の在り方を再検討し、キャリパス展示を拡充することにした。今後、学生会員・若手会員等の意見を参考 に会員のためのキャリア支援の在り方を再検討し、キャリパス展示を拡充することにした。

6-4) 若手・学生会員研究グループの支援

2023年において、若手・学生会員が自主的に活動している研究グループの調査を行い、活動の実態を把握するとともに、学会に対する要望などを調査した。それに基づき、グループの広報を支援するため、グループの簡単な紹介とホームページリンク先をまとめたサイトを当会ホームページ上で公開した。また、2024 年3 月オンライン春季大会でインフォーマルミーティング「領域横断若手・学生会員交流会」を開催して、若手・学生会員からの要望等を調査し、さらに支援を拡げていく予定である。2024年北大での年次大会インフォーマルミーティング「領域横断学生・若手会員交流会」を行い、学会誌に若手グループの紹介、活動報告、記事などを掲載する機会が欲しい、年次大会で企業説明会のブースが欲しいなどの要望があった。また、若手・学生グループへの支援金制度を設け、2024年度は2件の支援金を支給した。

物理教育関連事業

5) 自然の不思議物理教室、6) 物理教育シンポジウム、7) 高校物理の授業に役立つ基本実験講習会など物理教育関連事業に関しては、物理教育委員会の活動報告書を参照してください。