JPSJ

Journal of the Physical Society of Japan (JPSJ)は、日本物理学会が刊行する月刊誌で、創刊以来、レベルの高い論文を出版してきました。各号は、Full Papers, Letters等のオリジナル論文から構成され、随時、Invited Review Papers, Special Topicsを掲載しています。最新の論文は、オンライン公開後、約1か月間無料でご覧いただけます。[> JPSJホームページ]

注目論文 (Papers of Editors' Choice)

  • 毎月の編集委員会では、注目論文(Papers of Editors' Choice)を選んでいます。その日本語による紹介文を日本物理学会誌とJPSJ注目論文に掲載しています。注目論文はオンライン公開後1年間無料で閲覧できます。関連した話題についての解説がJPSJホームページの「News and Comments」覧に掲載される場合もあります。

JPSJニュースレター

  • 年次・秋(春)季大会の開催にあわせてニュースレター(日本語)を発行しています。
    JPSJニュースレター最新号(No. 36) をウェブ公開しました。

    また、これまでに発行したニュースレターはこちらからご覧いただけます。

最新のJPSJ注目論文

高度な構造調整性をもつ光ピンセットアレイにトラップされた単一冷却中性原子(原子アレイ)とリドベルグ状態を用いた原子間相互作用の高度な制御性は、量子状態操作の重要な実現舞台を与え、量子シミュレーションや量子計算などの観点から近年注目を集めている。本論文ではアルカリ土類様原子であるイッテルビウム(Yb)原子を用いることで従来用いられてきたアルカリ原子における光ピンセットアレイ上での状態操作上の問題点を克服することができることを示した。まず、測定と原子の移動を組み合わせたフィードバック操作による無欠損なYb単一原子アレイの構築に成功している。さらに長寿命な準安定励起状態3P2に注目し、基底状態1S03P2状態間の高分解能分光、および3P2状態からリドベルグ状態への1光子励起に成功した。これらは中性原子による量子計算の性能向上につながる成果である。

詳しい説明はこちらから。

原論文は以下からご覧いただけます。
High-resolution Spectroscopy and Single-photon Rydberg Excitation of Reconfigurable Ytterbium Atom Tweezer Arrays Utilizing a Metastable State
Daichi Okuno, Yuma Nakamura, Toshi Kusano, Yosuke Takasu, Nobuyuki Takei, Hideki Konishi, Yoshiro Takahashi, J. Phys. Soc. Jpn. 91, 084301 (2022).



近年、カゴメ格子構造を持つ磁性体を舞台として、スピン軌道相互作用に由来したトポロジカル電子状態の研究が幅広く展開されている。カゴメ層状物質は組成に応じて強磁性や反強磁性120度構造などの多彩な磁気秩序を発現し、その性質は千差万別である。本論文は、これらの多彩な磁気秩序が、電子のスピン軌道結合がもたらす実効的なスピン間相互作用により生み出されることを示している。実現される秩序は、単層カゴメ格子上の電子充填率とスピン軌道相互作用に依存し、多彩な振る舞いを見せる。ここで得られた知見は、カゴメ層状物質において元素置換などにより磁気秩序を変化させ、トポロジカル電子状態をデザインする際の定性的な指導原理になると期待される。

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原論文は以下からご覧いただけます。
Magnetic Orderings from Spin-Orbit Coupled Electrons on Kagome Lattice
Jin Watanabe, Yasufumi Araki, Koji Kobayashi, Akihiro Ozawa, and Kentaro Nomura, J. Phys. Soc. Jpn. 91, 083702 (2022).

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