JPSJ 2018年2月号の注目論文
横磁場の個別制御による量子アニーリングの大幅な加速
量子アニーリングは組合せ最適化問題を解くための量子計算手法である。交通流の最適化や大規模プログラムのバグ検出などの現代社会において重要な問題が組み合わせ最適化問題で表されるので、高速な解法の開発には大きな社会的な意義がある。本論文では、従来型の量子アニーリングでは最適解を得るのに極めて長時間を要するある種の問題において、横磁場を量子ビット毎に個別に制御することで計算を大幅に高速化できる可能性を発見したことが明快に報告されている。
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原論文は以下よりご覧いただけます
Exponential Speedup of Quantum Annealing by Inhomogeneous Driving of the Transverse Field
Yuki Susa, Yu Yamashiro, Masayuki Yamamoto, and Hidetoshi Nishimori, J. Phys. Soc. Jpn. 87, 023002 (2018).