JPSJ 2021年4月号の注目論文: ユニークな四極子秩序の安定化機構の発見
近年,強相関電子系において,固体中の電子の異方的な電荷分布の自由度の1つである四極子の研究が活発に行われている.結晶構造が面心立方格子の場合にその異方性を考慮した模型を解析すると,非常に多くの四極子秩序相が出現し,特にこれまで考えられてこなかったトリプルq秩序が,広いパラメータ領域で一般的に実現することが見出された. この結果は,四極子秩序についての新たな知見を与え,今後の研究の発展に寄与することが期待される.
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原論文は以下からご覧いただけます。
Quadrupole Orders on the fcc Lattice
Hirokazu Tsunetsugu, Takayuki Ishitobi, and Kazumasa Hattori
J. Phys. Soc. Jpn. 90, 043701 (2021)