JPSJ 2025年2月号の注目論文:自然界最小の磁気渦を初めて見る
電子スピンの渦構造である磁気スキルミオンは、次世代磁気メモリやニューロモルフィックコンピューティングなどへの応用が期待されている。超高密度な情報素子実現のためはスキルミオンサイズの小型化が重要な課題であり、極小スキルミオンを形成する固体物質の探索が近年盛んに行われている。放射光を用いた共鳴X線散乱実験によって単純な六方晶の結晶構造を有する二元合金GdGa2の短周期のらせん磁気構造が明らかになった。そこでは、直径わずか1ナノメートルという世界最小の磁気スキルミオンの存在が提唱されている。
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原論文は以下からご覧いただけます
Triangular Lattice Magnet GdGa2 with Short-Period Spin Cycloids and Possible Skyrmion Phases
Priya Ranjan Baral, Nguyen Duy Khanh, Masaki Gen, Hajime Sagayama, Hironori Nakao, Taka-hisa Arima, Yoshichika Ōnuki, Yoshinori Tokura, and Max Hirschberger
J. Phys. Soc. Jpn. 94, 024705 (2025)