日本物理学会 2023年度公開講座
「量子ビームで見る、視る、診る」
2023年度の公開講座は終了いたしました。
多数のご来場ありがとうございました。
内容:
量子、量子っていうけれど、量子ってなに? 漁師? 猟師? 量子力学が世にでてから100年以上の時がたっても、「量子」という言葉を聞いたことがあっても、いったい量子って何なのか? 世の中で量子の肩身は狭いままです。ところが今や身近なところで、素粒子科学、物質・材料科学、医療、生物学などの様々な分野で「量子」をベースにした「量子ビーム」が使われています。素粒子、中性子、陽子、電子、光子、、、など量子の言葉で語られる量子の仲間を「量子ビーム」というキーワードでつなぎ、身近なところに「量子」があることを紹介したいと思います。「量子ビーム」とは何か、どのように利用され、私たちの役に立っているのか、そしてこれからどう世界を変えていけるのか、などについて、実例を基に解りやすく解説します。100年以上前の量子力学の黎明期の学問の最先端が、今では量子ビームとなって科学技術の最先端へ変貌し、身近な存在になっていることを、多くの方にぜひ紹介したいと思います。
日 時:2023年11月26日(日)13:00~16:45
場所・開催形態:星陵会館ホール(地図)およびオンラインでのライブ配信
※星陵会館ホールにお越しの皆様には、「一家に1枚ポスタ(量子ビーム)A2判、日本物理学会の
クリアファイル」等を配布予定です。是非、現地でのご参加もご検討ください。
対 象:高校生、大学生、(小中高校等の)理科教員、一般
参加費:無料(要事前申込。)
定 員:星陵会館は200名程度(オンラインは無制限)
プログラム
【講演動画】
・各講演をYouTubeで動画公開しております。
・青字の講演名をクリックするとご覧いただけます。
・講演内容の著作権は講師に帰属します。映像・画像や内容の二次使用は決してなさらないようにお願いいたします。
13:00-13:10 |
開会挨拶 | 長谷川 修司 (日本物理学会 会長) |
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13:10-13:55 |
川畑 貴裕 |
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13:55-14:05 | 休 憩 | |
14:05-14:50 |
大竹 淑恵 |
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14:50-15:00 | 休 憩 | |
15:00-15:45 | 量子ビームで原子核や電子をみる |
有馬 孝尚 |
15:45-15:55 |
休 憩 |
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15:55-16:40 | 陽電子でがんや認知症を早期診断する |
山谷 泰賀 |
16:40-16:45 | 閉会挨拶 |
橋本 省二 |
講演概要:
1件目は、イントロダクションとして、「量子」とはなにか、「量子ビーム」はどのようなものか、電子、陽子、光子から素粒子・原子核まで、主な量子ビームの応用を説明する。量子ビームが学問として今も様々に研究されている例として、素粒子・原子核実験をここで紹介する。
2件目は、ものづくり現場の自動車部品や社会インフラの高速道路や橋などの大きなものの内部を見る例を挙げる。大きな構造物などは実験室に運ぶことはできないため、屋外現場で測定することが必要となる。講演者は、橋梁内部健康診断のため中性子源システムを車に乗せられるように小型化し、社会の安心安全を目指した中性子ビームの利用を主な例として紹介する。
3 件目は、物質中の原子や電子の観察など小さいものをみる例を挙げる。放射光や中性子を利用した、高温超伝導体、スピントロニクス材料などの物性研究が新素材の開発などにつながる研究例を紹介する。
4 件目は、医療診断の例を挙げる。陽電子と検出器をヘルメット型にし、診断対象となる頭に被り、頭部内部のがんの発見や認知症につながるたんぱく質変異などを発見するユニークな診断装置の開発と診断の実例を紹介する。
申込方法 | フォームから必要事項を入力の上、送信ください。 フォーム送信後、すぐに受付番号を記載したメールを自動返信します。 ※申込フォームにていただいた個人情報は、本講座に関わる目的にのみ使用し、他の目的には使用いたしません。 |
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問い合わせ先 | 日本物理学会事務局 公開講座担当 電子メール:kouza-at-jps.or.jp (-at- を @ に置き換えて下さい。) 電話:03-3816-6201 FAX:03-3816-6208 |
主催 | 日本物理学会 |
世話人 | 物理教育委員会 安居院 あかね(量子科学技術研究開発機構) 齋田 浩見(大同大学) 中村 琢(岐阜大学) 太田 寛人(同志社大学) |
後援 | 日本物理教育学会、東京都教育委員会、千葉県教育委員会、 埼玉県教育委員会、神奈川県教育委員会、茨城県教育委員会 |