日本物理学会 2025年度公開講座

ポスター
「物性研究を味わおう ~原子や電子の動きから探る物質の性質~」
申込は、9月中旬頃開始予定です。
内容:
「原子や分子って物理なの?化学じゃないの?」と思われることがあるかもしれません。実際、高校化学では原子や分子の話題が盛りだくさん。逆に高校物理では原子は最後の方にちょっとだけですし、まして分子の話題は皆無です。でも、化学で扱っている原子や分子の性質はどうやってわかったのでしょうか?化学実験でもわかることはたくさんありますが、原子や分子の動きを知るには物理実験が必要なのです。その実験の1つに「非弾性散乱実験」という手法があります。この手法を使うと、原子や分子の動きが、まるで見てきたかのようにわかります。本講座では、4名の物性研究の研究者に、「非弾性散乱実験」からどのようにして原子や分子の動きがわかるのかをわかりやすく説明してもらいます。ぜひ、研究現場の生の声をお聴きください。講座を聴き終えたころには、みなさんの頭の中で原子や分子が踊りだすことを期待しています!
日 時:2025年11月9日(日)13:00~16:45
場所・開催形態:星陵会館ホール(地図)およびオンラインでのライブ配信
対 象:高校生、大学生、(小中高校等の)理科教員、一般
どなたもご興味あればぜひご参加ください。
参加費:無料(要事前申込。)
定 員:星陵会館ホールは200名程度(オンライン参加は無制限)
【当日の録画について】
※当日は、録画を行い、後日講演動画を公開予定です。
質疑応答に関しましては、質問者様の後ろ姿やお声が入る可能性がございます。
ご了承の上、お申込みいただきますよう、お願い申し上げます。
(不都合がある場合は、当日のご質問時にお申し出ください。)
プログラム ※時間割は予定
13:00-13:10 | 開会挨拶 | |
---|---|---|
13:10-13:55 |
光の散乱・吸収で探る分子の世界 |
天羽 優子 |
13:55-14:05 | 休 憩 | |
14:05-14:50 |
原子の配列が変化すると何が起こる? |
長谷川 巧 |
14:50-15:00 | 休 憩 | |
15:00-15:45 | X線で観る原子の動き ~X線で「音を聞く」~ |
筒井 智嗣 |
15:45-15:55 | 休 憩 | |
15:55-16:40 |
中性子で探る原子の運動 |
李 哲虎 |
16:40-16:45 | 閉会挨拶 |
講演概要:
1件目は、主に液体のラマン散乱実験について紹介する。非弾性散乱、分子振動、光の吸収や散乱などの基礎事項を説明し、分光法について解説する。
2件目は、固体による光の非弾性散乱実験(ラマン散乱実験)について紹介し、この実験からわかる固体の性質(誘電率など)の大きな変化を伴う原子配列の変化と原子の運動の関係について解説する。
3件目は、放射光と呼ばれる高強度のX線が利用できるSPring-8について簡単に紹介した後、わが国ではSPring-8だけで実施可能なX線非弾性散乱の紹介、それを用いた原子の振動(フォノン)の観測方法について解説する。
4 件目は、非弾性中性子散乱実験について紹介する。中性子源、散乱実験装置、中性子散乱の利点などについて説明し、主に原子の振動(フォノン)について解説する。
申込方法 |
申込受付前 |
---|---|
問い合わせ先 | 日本物理学会事務局 公開講座担当 電子メール:online-s-at-jps.or.jp (-at- を @ に置き換えて下さい。) 電話:03-3816-6201 FAX:03-3816-6208 |
主催 | 日本物理学会 |
世話人 | 物理教育委員会 髙須 雄一(聖マリアンナ医科大学) 齋田 浩見(大同大学) 初田 真知子(順天堂大学) |
後援(予定) | 日本物理教育学会、東京都教育委員会、千葉県教育委員会、 埼玉県教育委員会、神奈川県教育委員会 |