2014年度日本物理学会科学セミナーのお知らせ
「非平衡の世界 ―凝縮系から地震、経済、生命まで」
日時:2014年8月6日(水)、7日(木)
場所:東京大学駒場キャンパス 数理科学研究科棟 大講義室
(地図)
「行く川の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。よどみに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし」というのは、方丈記冒頭の有名な文句ですが、全てこの世のものは移ろっていきます。もちろん、外部環境が一定に保たれるような場合には、系のマクロな性質が時間的に変化しないような安定状態が実現される場合もあり、これが「平衡状態」です。これに対し、「非平衡状態」では、系のマクロな性質は時々刻々変化していきます。平衡状態を扱う物理学の枠組み・手法はよく整備されており、また、かなりの程度一般的な議論が可能ですが、非平衡状態については、枠組み・手法についても比較的未整備な状態ですし、現象自体の理解についても、まだまだこれからという段階です。非平衡現象はこの世界のあらゆる場所に遍在しており、かつその重要性は、伝統的に物理学が対象としてきた分野にとどまることなく、多種多様な分野にわたります。それは、凝縮系における物性現象、地震などの自然現象から生命現象、交通流・経済などの社会現象にまで及ぶ広汎なものです。近年、非平衡現象の科学は、測定・観測技術の進歩、基礎理論の進展、学際的な研究の機運の高まりなどの要因により、新たな発展期を迎えています。本科学セミナーでは、自然界における多彩な非平衡現象の魅力と最近の研究の進展を、各分野を代表する講師陣によってお伝えします。
「非平衡の世界 ―凝縮系から地震、経済、生命まで」 プログラム
※タイトルが青字の講演はyoutubeで動画公開しております。講演名をクリックするとご覧いただけます。
8月6日(水)10:00-16:30 | ||
10:00-10:10 10:10-11:10 11:10-12:10 |
はじめに 非平衡の世界への誘い 非平衡現象の理論 |
日本物理学会副会長 藤井 保彦 佐野雅己 (東大理) 太田隆夫 (東大理) |
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12:10-13:10 | 昼休み | |
13:10-14:10 14:10-15:10 |
ゆらぎは語る-人工量子系と熱力学第二法則 カオス:基礎と応用 |
小林研介 (阪大理) 合原一幸 (東大生産技術研) |
15:10-15:30 | 休 憩 | |
15:30-16:30 | 地震の物理学 | 井出哲(東大理) |
8月7日(木)10:00-16:40 | ||
10:00-11:00 11:00-12:00 |
破壊に見る記憶 普遍生物学:物理による生命状態論構築へ |
中原明生 (日大理工) 金子邦彦(東大総合文化) |
12:00-13:10 | 昼休み | |
13:10-14:10 14:10-15:10 |
非平衡系のパターン形成からみた細胞の時空間ダイナミクス 交通流と非平衡 |
澤井哲 (東大総合文化) 西成活裕 (東大先端科学技術セ) |
15:10-15:30 | 休 憩 | |
15:30-16:30 16:30-16:40 |
経済・社会に観測される非平衡現象 おわりに |
高安美佐子 (東工大総合理工) 日本物理学会科学セミナー担当理事 川村 光 |
詳細
参加費 | 無料. |
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定 員 | 200名.先着順とし,定員に達し次第,締め切ります. |
対 象 | 大学生,教員の方,一般の方々. |
申込方法 | 電子メールに次の件名・情報をご記入いただき、以下の申込先アドレス宛にご送信ください。 【件名】 2014科学セミナー参加申込 【ご記入情報】 1) 氏名(ふりがなも) 2) 年齢 3) 所属(勤務先・学校名・学年) 4) 連絡先電話番号 5) 連絡先メールアドレス 6) 日本物理学会会員かどうか 7) 本セミナーを何で知ったか。 【申込先アドレス】seminar-at-jps.or.jp(-at- を @ に置き換えて下さい。) ※なお、参加申込をされた方には、受付番号を記載した返信メールをお送りします。ただし、本返信メールは自動送信ではありませんので、送信には数日(土日を除く)を要しますので、ご了承ください。 |
問い合わせ先:日本物理学会事務局 科学セミナー担当 email: seminar-at-jps.or.jp(-at- を @ に置き換えて下さい。), |