第56巻 第9号(2001)
表紙から
超高強度超短パルスレーザー(ピーク出力100 TW,パルス幅19 fs)がプラズマ中を相対論的自己集束伝播する様子を解析した2次元相対論的PICシミュレーションの結果(日本原子力研究所 J. Koga 氏提供)。左上の図は約320μm伝播後のレーザー電場分布でパルス前面の急峻化とフィラメント化が起こる。左下の図はプラズマ電子密度分布,右上の図はそれによって誘起される静電場分布。右下の図は静電ポテンシャル分布である.パルスの前面に形成される幅約1μmの薄い高強度の電子バンチとその背後の電子真空部が3TeV/mに達する正の加速電界を発生する。詳細は本号中島一久氏の解説参照。
超高強度超短パルスレーザー(ピーク出力100 TW,パルス幅19 fs)がプラズマ中を相対論的自己集束伝播する様子を解析した2次元相対論的PICシミュレーションの結果(日本原子力研究所 J. Koga 氏提供)。左上の図は約320μm伝播後のレーザー電場分布でパルス前面の急峻化とフィラメント化が起こる。左下の図はプラズマ電子密度分布,右上の図はそれによって誘起される静電場分布。右下の図は静電ポテンシャル分布である.パルスの前面に形成される幅約1μmの薄い高強度の電子バンチとその背後の電子真空部が3TeV/mに達する正の加速電界を発生する。詳細は本号中島一久氏の解説参照。
- 巻頭言
- 鹿児島誠一: 論文を支えるのは誰か?-電子ジャーナルの時代の論文誌-
- 特別
- 出席者: 青木秀夫、上田正仁、金子邦彦、谷森 達、田崎晴明、米谷民明、司会: 細谷暁夫: 座談会「物理学の明日」
- 交流
- 田中利幸: 移動体通信技術とスピングラスとの意外な関係
- 解説
- 中島一久: 超高強度場科学の最前線-レーザー高エネルギー物理の可能性-
- 実験技術
- 清水裕彦: 超伝導トンネル接合素子の開発と応用-可視光からX線に至る光子の分光検出と放射線計測-
- 最近の研究から
- 石井哲朗: アイソマーγ線分光で探る中性子過剰なNi領域の殻構造
- 特別
- 物性分科プログラム委員会: 第56会年次大会シンポジウム報告
- ラ・トッカータ
- 有友嘉浩: 超重元素合成にかける人々の町、ドウブナー
- 談話室
- 斎藤信彦: マックスウエルのデーモン
- 授業の小道具
- 勝木 渥: 1mのアルミ棒:音と響き
- 新著紹介
- (短)吉岡大二郎: P.J.Goslin著, 横田耕一・北村房男訳: 科学者のためのポスターセッションガイド
- (短)新井正男: W.A.Harrison: Applied Quantum Mechanics
- 松田裕司: R.P.Huebener: Magnetic Flux Structures in Superconductors, Extended Reprint of a Classic Text, 2nd ed.
- 編集後記
- 尾関之康