日本物理学会誌

第62巻第5号

cover-07-05.jpg表紙から
超新星のコアにおける板状原子核からなるパスタ相。 赤い球は陽子、 青い球は中性子を表す。 板の厚さ及び隙間の幅は共に約 10 fm (1 fm は 10-15 m) である。 全核子のうち陽子が占める割合は 0.3, 温度約 1 MeV (1010 K)、 密度は標準核密度の0.34倍での状況。(量子分子動力学シミュレーションの結果を元に、古石貴裕氏の可視化プログラムcdviewを用いて作成)


巻頭言    
 
JPSJ編集委員長への就任にあたって  高山 一 319

解 説    
  素粒子反応計算の自動化--GRACEシステムの現状-- 栗原良将,安井良彰,近 匡,加藤 潔 320
  ECRイオン源--最近の進展-- 中川孝秀 329

実験技術   
  細孔型マイクロパターンガス検出器の新展開        櫻井敬久,門叶冬樹,郡司修一 337

最近の研究から
  行列としての時空 川合 光,木村祐介,花田政範 346
  分子動力学が予言する原子核のパスタ相 渡辺元太郎,園田英貴 350
  カーボンナノチューブの量子化熱伝導度 山本貴博,渡辺一之,渡邉 聡 355
  ラジカル-ラジカル反応における回転効果 大山 浩 360

話 題    
  NMR量子計算のためのハミルトニアンと回転座標系の扱い方  近藤 康,中原幹夫,谷村省吾 365

学界ニュース 
  2006年Bruno Pontecorvo賞; 鈴木厚人氏 白井淳平 370
  平成18年度西川賞:楊金峰氏,小柴賞:三原智氏  370

談話室    
  世界でもっとも美しい科学実験とメソトロン実験 法橋 登 371
  物理から和音を見れば 小方 厚 371
  第17回磁性国際会議(ICM2006)報告 田口康二郎 374

JPSJの最近の注目論文から Vol. 76 (2007) No. 2より 斯波弘行 375

追 悼     追悼 中村誠太郎先生 小沼通二 377

新著紹介小特集「学会誌の記事を広く楽しく読むために」[第8回]
  学会誌の記事を広く楽しく読むために:超伝導編 前田京剛 378

新著紹介  379
  Jamming, Yielding, and Irreversible Deformation in Condensed Matter :佐 々 真 一
  飄々楽学; 新しい学問はこうして生まれつづける :田 中 晋 平
  いかにして実験をおこなうか; 誤差の扱いから論文作成まで : 宮野健次郎
  物性物理学演習; アシュクロフト・マーミンの問題解説 :栗 原  進
   

編集後記  
  福井 隆裕