第74巻 第5号
■表紙の説明
平成時代の日本出身のノーベル物理学賞受賞者.上段中央:南部陽一郎博士「素粒子物理における自発的対称性の破れの機構の発見」(2008年),上段左右:小林誠博士,益川敏英博士「自然界に少なくとも3世代のクォークが存在することを予言する対称性の破れの起源の発見」(2008年).中段左:小柴昌俊博士「宇宙物理学への先駆的貢献,特に宇宙ニュートリノの検出」(2002年).中段右:梶田隆章博士「ニュートリノが質量を持つことを示すニュートリノ振動の発見」(2015年).下段左から,赤﨑勇博士,天野浩博士,中村修二博士「高輝度で省電力の白色光源を可能にした青色発光ダイオードの発明」(2014年).中央は,平成(元号)の書[国立公文書館所蔵].平成の制定にあたっては,久保亮五博士が元号に関する懇談会メンバーとして携わった.[画像提供:上段左からKEK,大阪市立大学,京都産業大学.中段左:東京大学素粒子物理国際研究センター.中段右,下段:©Nobel Media AB, photo: Alexander Mahmoud]
■巻頭言
AAPPSをご存知ですか? 石原純夫 ...... 285
■特別企画「平成の飛跡」
「平成の飛跡」の企画について ...... 287
Part 1. 物理学をとりまく環境の変化
学術システムの変容 家 泰弘 ...... 288
知識集約型社会における大学の新たな役割 五神 真 ...... 290
平成の理科教育・物理教育と日本物理学会 兵頭俊夫 ...... 292
学術ジャーナルの変貌 谷藤幹子 ...... 294
国際環境の変化――論文数の分析より 豊田長康 ...... 296
平成期の日本のノーベル賞受賞者 岡本拓司 ...... 298
物理学,物理学者と社会 内村直之 ...... 300
企業での研究開発の転換 長我部信行 .... 302
「女性活躍」が駆動する21世紀の科学へ 坂東昌子 ...... 304
■シリーズ「人工知能と物理学」
ダイナミクスによる情報処理――レザバー計算の最近の発展
中嶋浩平,田中琢真,青柳富誌生 ...... 306
■解 説
フェムト秒レーザーパルス励起によるテラヘルツ波放射とその物性研究への応用
貴田徳明,宮本辰也,岡本 博 ...... 314
■最近の研究から
原子核のハサミ状振動を探る 静間俊行 ...... 325
■談話室
『プリンキピア』最後の文にまつわる英訳和訳 松田 巌 ...... 330
■学界ニュース
2018年度仁科記念賞:柴田 大氏 久徳浩太郎 ...... 331
2018年度仁科記念賞:田中耕一郎 氏廣理英基 ...... 331
■追 悼
浜田哲夫先生を偲んで 菅野正吉,住吉廣行,新田伸也 ...... 333
西川公一郎先生を偲んで 中家 剛 ...... 334
■新著紹介 ...... 335
基幹講座物理学 量子力学:土手昭伸
走査透過電子顕微鏡の物理:高山あかり