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肥山 詠美子氏が第33回猿橋賞を受賞

公開日:2013年6月6日

「女性科学者に明るい未来をの会」(1980年創立)は、 自然科学の分野で、顕著な研究業績を収めた女性科学者に、 毎年、猿橋賞を授与しています。

本年度第33回において、肥山詠美子氏(理化学研究所准主任研究員)が「量子少数多体系の精密計算法の確立とその展開」の業績で猿橋賞を受賞されました。

「量子少数多体系の精密計算法の確立とその展開」

"Establishing an Accurate Calculation Method for Quantum Few-Body Systems and its Applications"
少数多体系のシュレディンガー方程式を「厳密」に解くための計算法、「無限小変位ガウス基底関数展開法」という新しい計算法を独自に提唱・確立しました。この方法を特に、核子とハイペロンで構成されるハイパー原子核に適用したことが評価されました。「多体系のダイナミクスの分析から、構成粒子間の相互作用を解明して行く」という戦略、従来の常識とは逆向きの戦略、を提唱し、新しい研究の潮流を生み出したことで、未解明のハイペロン―核子間相互作用の研究が一段と進みました。

 賞贈呈式は、2013年5月25日(土)、東海大学校友会館「富士の間」で行われました。
http://www.saruhashi.net/index.html

mini_aruhashi_hiyama.jpg猿橋賞授賞式。肥山詠美子氏(右)と米沢富美子氏(左、一般社団法人女性科学者に明るい未来をの会会長、元物理学会会長)。