JPSJ

Journal of the Physical Society of Japan (JPSJ)は、日本物理学会が刊行する月刊誌で、創刊以来、レベルの高い論文を出版してきました。各号は、Full Papers, Letters等のオリジナル論文から構成され、随時、Invited Review Papers, Special Topicsを掲載しています。最新の論文は、オンライン公開後、約1か月間無料でご覧いただけます。[> JPSJホームページ]

注目論文 (Papers of Editors' Choice)

  • 毎月の編集委員会では、注目論文(Papers of Editors' Choice)を選んでいます。その日本語による紹介文を日本物理学会誌とJPSJ注目論文に掲載しています。注目論文はオンライン公開後1年間無料で閲覧できます。関連した話題についての解説がJPSJホームページの「News and Comments」覧に掲載される場合もあります。

最新のJPSJ注目論文

グラフェン系における弱磁場磁気伝導率の公式

固体の電気伝導に対する磁場効果は,電流を運ぶキャリアの性質を理解するためだけではなく,応用上も大変重要である.電気伝導率の久保公式を出発点として,磁気抵抗で重要となる伝導率の弱磁場補正,すなわち,磁場の自乗に比例する磁気伝導率の公式が導出された.線形なエネルギー分散を持つグラフェン系の場合には,それは六角形のファインマン図形で表される.最も簡単な近似の計算により,磁気伝導率はゼロエネルギー付近で二つの鋭いピークを持つことが示された.

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原論文は以下からご覧いただけます
Formula of Weak-Field Magnetoresistance in Graphene
Tsuneya Ando: J. Phys. Soc. Jpn. 88, 014704 (2019).

高強度中赤外光照射による有機強誘電体の超高速誘電制御

結晶内のプロトン運動を起源とする有機強誘電体において、中赤外域に周波数ピークを持つ100 fsパルス光を用いて結晶中のプロトン振動を励起させ、そのときに生じる強誘電性の変化を時間分解第二次高調波発生(SHG)測定により調べた。その結果、試料から放射されるSHG強度が、励起に用いた中赤外パルスの時間幅(約100fs)内で最大で18%程度増強する現象が観測された。これは、照射した励起パルスの時間幅の間だけプロトン振動の中心位置が平衡状態からシフトし、それが結果として系の強誘電性の平均的な増大を引き起こしたためと考えられる。

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原論文は以下からご覧いただけます
Ultrafast Control of Ferroelectricity with Dynamical Repositioning Protons in a Supramolecular Cocrystal Studied by Femtosecond Nonlinear Spectroscopy
Tsugumi Umanodan, Keisuke Kaneshima, Kengo Takeuchi, Nobuhisa Ishii, Jiro Itatani, Hideki Hirori, Yasuyuki Sanari, Koichiro Tanaka, Yoshihiko Kanemitsu, Tadahiko Ishikawa, Shin-ya Koshihara, Sachio Horiuchi, and Yoichi Okimoto: J. Phys. Soc. Jpn. 88, 013705 (2019).

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